昭和の面影を残す福岡・中洲のシンボル中洲大洋劇場が老朽化により閉館、取り壊しが決まりました。
中洲が戦後の焼け野原だった頃から博多の人へ笑顔を届け、中洲の発展も見守ってきた老舗の映画館の閉館です。
風景が変わってしまうことを惜しむ声も多いでしょう。
営業再開は未定とありますが、取り壊し後の跡地はどうなるのでしょう?また映画館として営業再開はあるのでしょうか?
この記事でわかること
- 取り壊しされた後建て替えはあるのか?
- 跡地は何になる?
- 中洲大洋劇場はどんな映画館?
- レトロな佇まいの建物や内装
取り壊しされた後、建て替えはあるのか?
できれば何かの形で映画という文化に触れるスポットであり続けてほしいですが…
中洲の景観を作る建物としての役割も、中洲大洋劇場は担っていたと思います。
特に夜ライトアップされた姿は今観ても美しいですよね。
福岡市内では立地も最高なので、また中洲のシンボルとなる建物が建つと思います。
天神ビッグバンや博多コネクティッドでどんどん福岡市は発展しています。
近隣のキャナルシティ博多も再開発の途中です。
まだまだ人口が増え続けると言われる福岡市なので、跡地も中洲のシンボルとして生まれ変わることが期待できますね。
跡地は何になる?
取り壊し後の予定
閉館は3月末でまた営業再開するかは未定とありました。
現在のオーナーさんは開業した方の孫に当たるようです。
引き継いでこられた中洲のシンボル、文化を無くしたくないとの思いもおありなのではないかと思いました。
しかし、建て替えをして営業再開をしたところで採算が取れるのか?と言ったところがポイントになりそうですね。
映画館復活して採算が取れるのか?
高度な設備があり、且つ大規模な宣伝を打つメジャーな映画を上映する、大手の映画館に若い人は流れていきました。
ミニシアターの観客は高齢化が進み、全国的に小規模の映画館は減っていってます。
そして近年はNetflix、Amazonプライム、U-NEXTなどかつては考えられないほどの金額で動画見放題のサービスも増えてきました。
これまでと変わらないレトロな映画館を復活というだけでは、なかなか難しいのではないかと思います。
ミニシアターの文化的価値
ミニシアターでは、「大規模な広告ができないが良質な作品」を世の中に広めるという文化的な役割を担っていました。
大手がこぞってメジャーな作品ばかりを上映するのに対して、全国で6%しか残っていないミニシアターで52%の作品数を上映しているそうです。
これが減ってなくなってしまうことは、未来の映画にも影響しそうです。
中洲大洋劇場の歴史を残しつつ
若い人が足を運びたくなり
映画の魅力を知る場所に
また新しいスポットに進化して生まれ変わることを期待したいです。
中洲大洋劇場はどんな映画館?
中洲大洋劇場
中洲大洋劇場は福岡市内唯一の独立系映画館だそうです。
Wikipediaによると、独立系映画館とは、規模が小さくご近所映画館であることが特徴とありました。
ミニシアターとも呼ばれているそうです。
今主流の映画館といえば、○○の映画を観よう!ではどこで観よう?と考えて足を運ぶことが多いと思います。
CMや広告で話題になっているメジャーな映画が上映されていますよね。
ミニシアターは質の高い映画を厳選して上映するそうです。
実際に中洲大洋劇場で上映スケジュールを観てみると、はじめて知るタイトルのものばかりでした。
中洲大洋劇場に行けば、世の中にはあまり知られてないが、質の高い映画が観られる。
特に観る映画を決めずに足を運び、窓口で選ぶ。そんな映画の楽しみ方を
大規模チェーンの映画館とは違った映画界にとって重要な役割をしてくれていた映画館なのだなぁと感じました。
レトロな佇まいの建物や内装
中洲大洋劇場は1946年に木造で建てられ、1952年に現在の鉄筋コンクリート4階のビルになったそうです。
店内の内装は落ち着いたクリーム色の壁紙に木目の腰板、床はカーペットです。
ソファは革張りでとても高級感があって昭和レトロな雰囲気です。
スクリーンもこぢんまりとしていますが内装は高級感がありますね。
令和には作り出せない古く懐かしい雰囲気がなくなってしまうのはとても寂しく残念です。
まとめ
福岡に住んで25年ほどになりますが、恥ずかしながら中洲大洋劇場は一度しか行ったことがなく、そこまで文化的価値があることを今回まで知りませんでした。
歴史的な価値を尊重しつつ、時代に合わせて進化して後世まで残って欲しいなと感じます。
取り壊し決定したいまも再開は未定であれば、何年かかるかわかりませんが復活を期待したいと思います。